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営業開発グループ シニアマネージャー 田子 大作さん

デジタル通貨DCJPYを活用してもらうためさまざまな切り口で提案する企画営業職として、事業を実現するのに必要なシステム視点もあわせ持つ田子さんが普段どのようなことを考えて業務にあたっているのか伺いました。

当社に入社を決めた理由を教えてください

もともと長くコンサル系の仕事をしていました。その中でも、事業を運営するために必要なシステムを事業設計と並行して構築し、実際に事業を運営していくところを担当することが多かったですね。

システムは現在では事業を行うために必須ですが、作って、保守してというモノづくりみたいに捉えられることがよくあります。例えば100億規模の事業が200億、300億と大きくなっても、システム構築や運営の利益は比例して増えないことが多いです。僕は、事業を運営するうえでなくてはならないシステムの価値や評価は、ビジネスボリュームに比例するべきだと考えています。逆を言えば、ビジネスがスケールしない場合は、システム構築や運営自体から得られる収益も下がるというリスクを負うことでもあります。

大手SIerに10年程度勤務していた経験から、システム構築の収益は結局工数×単価でしかなく、ビジネスボリュームとは無関係だと思いました。なので、エンジニアの方々も売上を上げるには、システムを作り続けるしかなく現代の3K職種とも言われてしまっています。僕は、エンジニアもビジネスケールのメリットが得られるようにすることで、初期は生みの苦しみがあるものの、ある程度安定するとエンジニアの方々も工数をかけなくても収益が得られる状態になるべきだと思っています。

なので、転職する時はエンジニアを内製化しており、ビジネスとシステムを一緒に作れる会社を選択しようと思っていました。いくつか候補はありましたが、その中でも一番自分の中で可能性を感じた当社に入社を決めました。

転職活動ではほかにどのような企業を見ていたのでしょうか

流通系や食品系など業種にはあまりこだわっていませんでした。今の時代システムは必要不可欠なので、システムとビジネスを切り離さずに、ビジネスをやる前提で自らシステムを作っているような企業を探しました。

システムを外注してSIerに作ってもらうことは日本独特のビジネスモデルであり、欧米ではビジネスの中核であるシステムを外注するということはあまりありません。

エンジニアをすべて内製化している日本の金融系サービスを行う会社と仕事をしたことがありますが、設計変更や機能拡大にも柔軟に対応できるだけではなく、エンジニアの方々が「仕様書通りに作る」だけではなく自らビズネスに必要な機能やアイデアを出すこともしていました。

その経験を経て、やはりシステム構築とビジネスは切り離さず、インフラ系を除きすべて内製するべきだと思いました。だからリスクを取ると言うか、システムとビジネスを切り離さず内製化する気がある会社がいいなと思っていました。

入社後のギャップはありましたか

ルールが定まっていないことが多くまだまだこれからっていうところは、僕の中では比較的いい印象でした。自分たちで決められる自由度が高いって言うんですかね。これから始まっていくビジネスですし。

また50人程の会社と聞いていたので、フットワークが軽いイメージがあったのですが、意外と大企業っぽいですね。そう言うとイメージがよくないかもしれませんが(笑)株主企業も有名企業ばかりですし、小さい会社ですが大企業と同じような管理ができているという所はいい面でもあります。

営業開発グループとしての業務を教えてください

企画営業としてデジタル通貨を使ってもらえるお客さんやビジネスを探すことが、大きなミッションです。とはいえまだまだデジタル通貨は世の中に浸透してないので、まずデジタル通貨自体を理解してもらうところが難しいですね。現在は、デジタル通貨とはそもそも何かを、いろんな方に知ってもらうような活動をしています。

どうしたらみなさんの理解が進みそうですか

当社のデジタル通貨を実際に利用した事例ができることが、一番興味を持ってもらえると思います。できれば社会的インパクトがある事業や会社が利用して、こんなメリットがあったと発信できたらいいですよね。いくら口頭で説明しても、やはり「百聞は一見に如かず」ですので、実際にデジタル通貨が世の中で流通することは一番説得力があります。

デジタル通貨を第1号で利用するというのは利用企業にとっても挑戦だと思います。2023年10月に発表した初の商用サービスは、いい事例となるといいなと思っています。簡単に説明すると、再生可能エネルギーや環境価値を、デジタル通貨の利用によって世の中に流通しやすくなるようなサービスです。

この初の商用サービスの案件は、田子さんも中心となって携わっていますよね。ぜひ会社全体で協力して成功させたいですね
では、普段はどのようにお仕事をされていますか

日にもよりますが、家で仕事を開始してウェブで社内ミーティングをやったり資料を作ったりして、午後からお客さんとの打ち合わせがあって~といった感じです。

当社はフルフレックスなので、何時から仕事をして何時に終わろうと基本的には自由なので非常に助かっています。副業もやっているので、他の仕事をすきま時間でやるなど比較的時間を自由に使えています。

副業はデジタル通貨とは関係ありませんが、全く違う分野でデジタル通貨がここで使えるかもと思いがけないところに発見があって、当社の仕事に役に立つことも多いんです。

本業と副業でよい相乗効果を生み出せているんですね
ちなみに出社とリモートの割合はどれぐらいですか

週に一回は出社するようにしています。以前はもっと出社していましたが、会社に来ているのにオンラインで打ち合わせすることも多く、でもたまに顔を出しておきたいなとも思って、これくらいの頻度に落ち着きました。

グループメンバーとのコミュニケーションはどのように行われていますか

リモート勤務のメンバーが多いのでスラックやウェブ会議がメインで、各自が持っている案件の共有もポータルシステム等で随時行っています。

当社は中途入社の社員しかいないので、みなさんそれぞれの専門性やバックグラウンドを活かした業務にあたっています。チームで協力して仕事をするような機会もある一方、個人の力量が求められる部分もあり、大人数で分業するより自身で幅広い仕事を前に進めたいような人には向いているんじゃないでしょうか。

今所属するグループや、田子さんがチームヘッドをされているDチームは何名いらっしゃいますか

営業開発グループは12人、うちのチームは先日一人増えて3人ですね。

新しく入社された方は、どのように業務をキャッチアップされるのでしょうか

僕もそうでしたが、世の中にないビジネスを行っているので今までの知識をそのまま活かせるわけでもなく、キャッチアップは大変です。現在はまだ新入社員用教育プログラム等が整備されていないためOJTで勉強していくしかない状態ですが、今後体系化した教育体制は必要だと思います。

今は社内の資料を使ってサービスについて学んだり、似た事業を行っている会社の資料を見て違いを調べたりしてもらっています。わからないことを社内で聞けばもちろん教えてもらえますが、自分自身で学んでいかなければならない面も多いのでそういう苦労はありますね。

今後、当社の事業をどのように成長させていきたいですか

デジタル通貨が世間に広がって、使ってくれる人が増えていくようになってほしいです。今は僕らから相手企業に説明をしに行って理解をしてもらい利用につなげていますが、一般に認知が広がって、自分たちのビジネスでの利用方法をご自身で考えてイメージしてもらえるようになるといいと思っています。

DCJPYで実現したい夢を教えてください

個人的にDCJPYで実現できるといいなって思うのが、ベルマークです。あのベルマークを電子トークン化して、個人が集めそれを学校へ提出することで、各学校はデジタルベルマークで必要なものを選択できるようになったら面白いだろうなと思っています。
企業がベルマークトークンを商品コードと紐づけ、POSシステムの購買データとキャッシュレス決済を紐付ければ、技術的には可能ではないかと妄想しています。今でも小学校でベルマークを集めてPTAの方が集計しており、時折ニュースでも話題になっていますが、非常に大変な作業だと思います。

将来的には既存サービスをそのままデジタル通貨を使って置き換えて効率化するというより、デジタル通貨を使わなかったら実現できなかった新しいビジネスが生まれたらいいなと思っています。

※所属や業務内容はインタビュー当時のものです